ブリ(富山湾の王者)

古くから県民に親しまれている魚。
刺身や焼き魚はもちろん、お鍋との相性もばっちり

ブリ 縁起の良い魚で、出世魚として知られているブリ。富山では、冬を代表する郷土料理「かぶら寿司」や「ブリ大根」としても親しまれています。また、お歳暮や正月のおせち料理に使用され、多くの県民に愛される魚。刺身、焼き魚として食べられるのが主流でしたが、近年ではこれに加えブリしゃぶとしても楽しむようになり、ますますファンを増やし続けています。
富山県民とブリの歴史は古く、富山と岐阜、さらには長野を結ぶ旧街道は「ブリ街道」とも呼ばれています。これは、昔から富山湾で水揚されたブリを使用した塩ブリがこの道を通じて岐阜や長野にわたったことが理由です。かつては冬の保存食として重宝されていた塩ブリが中心でしたが、冷蔵輸送技術が発達した現在では、生鮮ものにシフトしてきています。ブリが漁獲される初冬に鳴る雷は、「ブリ起こし」と呼ばれ豊漁を告げるサインとされてきました。本場で漁獲されるブリは脂がたっぷり乗ってとても美味しく、「嫁ブリ」といって嫁ぎ先にブリを1本送るなど、長い間富山県の生活に関わり続けています。
平成8年には「富山県のさかな」として選定されました。富山湾のブリのイメージ確立のため、富山県漁業協同組合連合会、朝日漁業協同組合、入善漁業協同組合、くろべ漁業協同組合、魚津漁業協同組合、滑川漁業協同組合、とやま市漁業協同組合、新湊漁業協同組合、氷見漁業協同組合により「富山湾の王者」として商標登録されるなど、富山県を代表する水産物となっています。

漁協一丸となり鮮度を維持。
良質でおいしい富山湾のブリを提供します

ブリは富山湾で大敷網と呼ばれる定置網にて漁獲されています。北の海で栄養をたっぷり蓄え込んだブリは、11~3月にかけて産卵のため南下します。ちょうど日本海の真ん中で飛び出ている能登半島が、ちょうどブリの南下コースを遮り、富山湾に誘い込む形になっているため、まるで富山湾全体が大きな生簀のよう。船上で大量の氷冷海水を用いて「沖じめ」し、鮮度を保持。漁場から漁港までが近く、品質・鮮度ともに全国的に高い評価を得ています。県内各漁協が一体となり、良質な富山湾のブリの提供に努めています。
出世魚であるブリは成長と共に呼び名が変わりますが、富山県では成長と共に「ツバイソ」→「フクラギ」→「ガンド」→「ブリ」と呼び名を変えます。

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