
冬の味覚として知られるアンコウ。
大きな口と独特な姿をしていますが、あんこう鍋やあん肝をはじめ、さまざまな料理で楽しめる美味しい魚です。
アンコウは日本各地で食用とされ、富山湾でも水揚げされています。
一方、「アンコウ」と聞いて、暗い深海で頭の先を光らせるチョウチンアンコウを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、アンコウの特徴・種類・生息地・旬・食べ方をはじめ、アンコウとキアンコウの違い、チョウチンアンコウとの関係、そして富山湾で実際に水揚げされるアンコウについて、JF富山漁連が詳しく紹介します。
アンコウとは?どんな魚?

大きな頭に、体いっぱいに広がるような口。
アンコウは、ひと目見たら忘れにくい、なんとも個性的な姿をした魚です。
その姿から少し怖そうに見えるかもしれませんが、日本では古くから食用として親しまれてきました。
淡泊な身、弾力のある皮、濃厚な肝。
部位によってまったく違う味わいを楽しめるのも、この魚ならではの魅力です。
ひと口に「アンコウ」といっても、その仲間はさまざま。
まずは、その姿や暮らし、生息地から見ていきましょう。
アンコウの特徴
アンコウを特徴づけているのは、
大きな頭と口、そして海底に沿うような平たい体です。
すばやく泳ぎ回って獲物を追いかけるというより、海底で機会をうかがい、近づいてきた魚や甲殻類などを大きな口で捕らえます。
頭部には、獲物を誘うために使われる突起があります。
一見すると少し奇妙にも見える姿ですが、その一つひとつが海底で生きていくために適応してきた形なのです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 体の形 | 頭と口が大きく、体は上下に平たい独特の姿をしています。 |
| 暮らし方 | 主に海底付近で生活し、獲物が近づくのを待ちます。 |
| 食べ物 | 魚類や甲殻類など、さまざまな生き物を捕食します。 |
| 食用部位 | 身のほか、皮・肝・胃・ヒレなど多くの部位を味わえます。 |
もうひとつ、アンコウを語るうえで欠かせないのが、食べられる部位の多さです。
身だけでなく皮や肝、胃、ヒレなども料理に使われ、余すところなく味わえる魚として親しまれてきました。
こうした部位は「アンコウの七つ道具」とも呼ばれます。
アンコウの生息地
アンコウの仲間は、日本周辺を含む広い海域に分布しています。
食用として知られるアンコウ類は、砂や泥のある海底付近を生活の場とする魚です。
「アンコウ=深海魚」という印象を持つ方もいるかもしれません。
しかし、アンコウの仲間は種類によって暮らす場所も水深もさまざまです。
食卓で親しまれるアンコウ類と、深海で知られるチョウチンアンコウ類では、その生態も大きく異なります。
富山湾にもアンコウがいます
富山湾でもアンコウ類は水揚げされています。
しかも、富山ではアンコウだけを狙って獲っているわけではありません。
その少し意外な漁獲事情については、後ほど詳しく紹介します。
アンコウの種類
普段はひとまとめに「あんこう」と呼んでいますが、アンコウの仲間には多くの種類がいます。
なかでも日本の食文化と深く関わっているのが、標準和名の「アンコウ」と「キアンコウ」です。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| アンコウ | 日本周辺に生息し、食用として利用される代表的なアンコウ類のひとつです。 |
| キアンコウ | 日本周辺に分布する食用のアンコウ類。アンコウより大型になります。 |
| チョウチンアンコウ類 | 深海に暮らすことで知られる仲間。食用のアンコウ類とは姿や生態が大きく異なります。 |
アンコウとキアンコウの違い
食用のアンコウを少しややこしくしているのが、「アンコウ」と「キアンコウ」は別の種類だということです。
どちらも大きな頭と口を持つよく似た魚ですが、体の大きさや形、体色などに違いがあります。
| 比較項目 | アンコウ | キアンコウ |
|---|---|---|
| 大きさ | 体長約1m | 体長約1.5mと、アンコウより大型になる |
| 体型 | 頭は大きく扁平。胴から尾にかけて細く短い | 頭は大きく幅広い。胴から尾にかけて細長い |
| 体表 | 体側に多くの皮弁がある | 皮膚は柔らかく滑らかで、小さな皮弁がある |
| 体色 | 灰褐色 | 淡褐色で、暗褐色の斑紋や輪紋が見られる |
| 口の中 | 口腔内に白い斑点がある | 口腔内に白い斑点がない |
| 分布 | 北海道以南、シナ海、西太平洋、インド洋 | 北海道以南、朝鮮半島、シナ海 |
| 旬 | 冬に美味しくなる | 冬に美味しくなる |
| 地方名 | アゴ、アンコ、アンゴ、アンコモチなど | 「アンコウ」と呼ばれることがある |
見分けるポイントは「口の中」
アンコウとキアンコウはよく似ていますが、アンコウには口腔内に白い斑点があり、キアンコウには見られないことが、両者を見分けるポイントのひとつです。
キアンコウはアンコウより大型になるほか、地方によってキアンコウも「アンコウ」と呼ばれます。
そのため、店頭や料理名で「あんこう」と表示されていても、名前だけではどちらの種類か判断できない場合があります。
ここまで見てきたのは、私たちの食卓にもなじみのあるアンコウです。
では、暗い深海で暮らす「チョウチンアンコウ」は、同じ魚なのでしょうか。
チョウチンアンコウとアンコウは違う魚?

「アンコウ」と聞いて、暗い深海に浮かぶ小さな光と、その奥に並ぶ鋭い歯を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
水族館や図鑑、映像作品などでも印象的な魚がチョウチンアンコウです。
名前には同じ「アンコウ」がついていますが、食用のアンコウとチョウチンアンコウは同じ魚ではありません。
どちらもアンコウ目の仲間ではあるものの、分類も暮らし方も大きく異なります。
チョウチンアンコウとは
チョウチンアンコウは、アンコウ目チョウチンアンコウ科に分類される深海魚です。
食卓でおなじみのアンコウが海底付近で暮らすのに対し、チョウチンアンコウの仲間には暗い深海を生活の場とするものがいます。
印象的なのが、頭から伸びる「釣り竿」のような器官です。
アンコウの仲間では背びれの一部が変化して獲物を誘う仕組みになっており、深海性の種類には、その先端を光らせるものもいます。
| 比較項目 | 食用のアンコウ類 | チョウチンアンコウ類 |
|---|---|---|
| 分類 | アンコウ目アンコウ科 | アンコウ目チョウチンアンコウ科 |
| 主な暮らし | 海底付近で暮らす | 深海の中層などで暮らす種類がいる |
| 獲物の誘い方 | 頭部の突起を使って獲物を誘う | 種類によっては発光する器官を利用する |
| 発光 | 発光しない | 発光する種類が知られている |
| 食用 | 鍋やあん肝などで利用される | 一般的な食用魚としては流通していない |
チョウチンアンコウはなぜ光るの?
太陽の光がほとんど届かない深海では、食べ物を見つけることも簡単ではありません。
そこで一部の深海性アンコウ類が利用しているのが、暗闇の中で浮かび上がる小さな光です。
頭から伸びる器官の先端には「エスカ」と呼ばれる部分があり、一部の深海性アンコウ類では、共生する発光細菌の働きによって光ります。
その光で獲物を誘い、近づいてきた魚や甲殻類などを捕らえます。
「アンコウは光る」は半分正解
「アンコウ 光る」と検索すると、チョウチンアンコウの姿が多く見つかります。
しかし、私たちが鍋などで食べているアンコウが光るわけではありません。
発光で知られるのは、深海で暮らすアンコウの仲間です。
深海の小ネタ|チョウチンアンコウのオスはなぜメスにくっつく?
チョウチンアンコウの仲間には、少し不思議な繁殖方法を持つものがいます。
一部の深海性アンコウ類では、小さなオスが大きなメスに噛みつき、そのまま付着して暮らします。
広大で暗い深海では、同じ種類の異性と出会うこと自体が簡単ではありません。
種類によってはオスとメスの体が融合し、オスがメスから栄養を受け取るようになるものまで知られています。
ただし、すべてのチョウチンアンコウのオスがメスと融合するわけではありません。
永久的に付着・融合するのは一部の深海性アンコウ類です。
同じ「アンコウ」の名を持ちながら、深海で暮らす仲間にはずいぶん違った世界があります。
ここからは再び食用のアンコウに戻り、その旬を見ていきましょう。
アンコウの旬はいつ?

アンコウは地域によって漁獲時期が異なりますが、食材としてとくに知られているのは寒い季節です。
一般にアンコウの旬は冬とされています。
湯気の立つあんこう鍋、濃厚なあん肝。
冬になるとアンコウ料理を目にする機会が増えるのも、この魚が寒い季節の味覚として親しまれてきたからです。
富山湾では11月~3月20日頃
JF富山漁連の現場情報では、富山湾でアンコウが漁獲されるのは主に11月から3月20日頃まで。
冬の味覚として楽しむ時期と、実際の水揚げ時期が重なります。
では、富山湾ではアンコウはどのように獲られているのでしょうか。
ここからは、JF富山漁連だからこそ紹介できる現場の話を見ていきます。
富山湾のアンコウ

富山湾でも、寒い季節になるとアンコウが水揚げされます。
ただし、富山県ではアンコウだけを狙って漁をしているわけではありません。
JF富山漁連の職員に聞いたところ、富山湾のアンコウは小型底びき網漁で、ほかの魚と一緒に偶然網へ入ることが多い魚です。
ときには1匹ではなく、10数匹ほどがまとまって入ることもあります。
富山湾ではアンコウを狙って漁をしていない
富山県では、アンコウを目的とした漁は基本的に行われていません。
主に小型底びき網漁の際に、ほかの魚と一緒に網へ入ることで水揚げされています。
そのため、特定の漁港へ水揚げが集中する魚でもありません。
漁獲される種類も一定ではなく、アンコウ、キアンコウのどちらも水揚げされます。
| 項目 | 富山湾のアンコウ |
|---|---|
| 主な漁法 | 小型底びき網漁で、ほかの魚と一緒に漁獲されることが多い |
| 漁獲時期 | 11月~3月20日頃 |
| 種類 | アンコウ・キアンコウなど。特定の種類に偏っているわけではない |
| 主な漁港 | 特定の漁港に集中して水揚げされるわけではない |
| 大きさ | 大きなものでは約1m |
| 市場価格 | 個体やその日の水揚げ状況などによってばらつきが大きい |
ときには10数匹が一度に網へ入る
アンコウは狙って獲る魚ではないため、毎日決まった量が水揚げされるわけではありません。
ほとんど入らない日がある一方で、10数匹ほどが一度に網へ入ることもあるといいます。
網を揚げてみるまで何が入っているか分からない。
そんな漁の偶然性も、富山湾でアンコウと出会うおもしろさのひとつです。
大きなものでは1mほどになることも
富山湾で水揚げされるアンコウは大きさもさまざまですが、大きなものでは1mほどになることがあります。
もともと大きな頭と口を持つ魚だけに、1mほどのアンコウが水揚げされた姿にはかなりの迫力があります。
現場の小ネタ|アンコウの歯で長靴に穴が開いたことも
アンコウの口には鋭い歯が並んでいます。
JF富山漁連の職員によると、過去には
アンコウの歯が漁業者の長靴に刺さり、穴が開いたこともあった
そうです。
食卓では冬の味覚として親しまれるアンコウですが、水揚げされたばかりの魚体を扱う現場では注意が必要です。
アンコウは「赤ちゃんを抱っこするように」持つ
大きく、ぬるぬるしたアンコウをどうやって持つのか。
その答えは、少し意外です。
JF富山漁連の職員によると、腹側のヒレ付近に手を添え、まるで赤ちゃんを抱っこするように持ち上げるのだそうです。
口には鋭い歯があるため手を入れられず、尾はぬるぬるしていてつかみにくい。
そこで腹側から魚体を支えると、大きなアンコウでも扱いやすくなります。
口は危険、尾は滑る
見た目には少しほほえましい「抱っこスタイル」ですが、実際にはアンコウの体の特徴に合わせた、現場ならではの持ち方なのです。
富山でアンコウを見るなら?
富山県ではアンコウが特定の漁港に集中して水揚げされるわけではないため、「ここへ行けば必ず見られる」という場所があるわけではありません。
ただ、JF富山漁連の職員によると、くろべ漁業協同組合が運営する魚の駅「生地」では、水揚げされたアンコウを目にする機会がたびたびあるといいます。
もちろん、その日の漁次第。
必ず並んでいるわけではないところも、狙って獲っていない魚ならではです。
富山湾のアンコウの市場価格は?
富山湾で水揚げされるアンコウは、大きさも種類も一定ではありません。
さらに、その日の水揚げ状況によって取引価格も変わるため、富山湾のアンコウの市場価格を「1kgあたり○円」と一律に表すことはできません。
アンコウかキアンコウか、大きさはどのくらいか、その日の市場へどれだけ魚が入っているか。
同じ「アンコウ」でも、一匹一匹条件が違うのが魚市場です。
漁業の現場に残る話|深海魚がたくさん獲れると地震の前触れ?
アンコウに限らず、深海魚が突然まとまって獲れると、漁業関係者の間で「地震の前触れではないか」と話題になることがあります。
ただし、
深海魚が大量に現れることと地震との科学的な因果関係が確認されているわけではありません。
あくまで、海と長く向き合ってきた漁業の現場で語られる話のひとつです。
大きな口に鋭い歯。
漁の現場では迫力のあるアンコウですが、食材として見ると、驚くほど多くの部位を味わえる魚でもあります。
次は「アンコウの七つ道具」を見ていきましょう。
アンコウの「七つ道具」とは?

アンコウは、身だけを食べて終わる魚ではありません。
皮や肝、胃袋、えら、ヒレ、卵巣まで、それぞれの部位に違った味わいや食感があります。
なかでも代表的な7つの食用部位は、「アンコウの七つ道具」と呼ばれています。
| 七つ道具 | 部位 | 特徴・楽しみ方 |
|---|---|---|
| 柳肉(やなぎにく) | 身 | 淡泊で上品。鍋や唐揚げ、煮付けなど幅広い料理に使われます。 |
| 皮 | 皮 | ぷるんとした弾力が魅力。鍋や湯引きなどで楽しめます。 |
| 肝 | 肝臓 | 濃厚なコクとなめらかな舌ざわり。一般に「あん肝」と呼ばれます。 |
| 胃袋 | 胃 | 弾力のある食感が特徴。下処理をして湯引きなどで味わえます。 |
| ぬの | 卵巣 | アンコウの卵巣。「ぬの」と呼ばれる七つ道具のひとつです。 |
| えら | えら | 一般的な魚では取り除くことも多い部位ですが、アンコウでは食用になります。 |
| トモ | ヒレ | ヒレとその周辺。鍋などに使われ、独特の食感があります。 |
ひとつの魚で、味も食感も変わる
淡泊な身、弾力のある皮や胃袋、濃厚な肝。
アンコウは部位を変えるたびに、まるで違う料理を食べているような表情を見せてくれます。
七つ道具のなかでも、ひときわ存在感があるのが「あん肝」です。
あん肝とは?「海のフォアグラ」と呼ばれる濃厚な味わい

あん肝とは、アンコウの肝臓のこと。
七つ道具のなかでもよく知られる部位で、濃厚なコクとなめらかな口あたりから「海のフォアグラ」と呼ばれることもあります。
淡泊な身とは対照的に、ひと口でもしっかりと存在感のある味わい。
同じ一匹の魚から、これほど異なる美味しさを楽しめるのもアンコウのおもしろさです。
あん肝はどんな味?
あん肝の魅力は、濃厚でありながら、なめらかにほどけていくような口あたりにあります。
蒸したあん肝はしっとりとしており、少量でも深いコクを楽しめます。
あん肝の美味しい食べ方
定番は、下処理した肝を成形して蒸し、薄く切ってポン酢や薬味と一緒に味わう食べ方です。
あんこう鍋では、具材として味わうだけでなく、味噌などと合わせて鍋のコクを深める使い方もあります。
では、身や皮、肝を含めて、アンコウそのものはどんな味の魚なのでしょうか。
アンコウは美味しい?どんな味?

見た目は少し迫力のあるアンコウですが、その味わいは意外なほど繊細です。
身は淡泊で上品、皮は弾力があり、肝は濃厚。
部位によって、まったく違う表情を見せます。
「アンコウはどんな味?」と聞かれても、ひと言では答えにくいのはそのためです。
ひとつの味を楽しむのではなく、部位ごとの違いを味わうことこそ、アンコウならではの美味しさです。
| 部位 | 味わい | 食感 |
|---|---|---|
| 身 | クセが少なく、淡泊で上品 | やわらかさのなかに適度な弾力 |
| 皮 | 味は穏やかで、だしや調味料となじみやすい | ぷるんとした独特の弾力 |
| 肝 | 深いコクがあり濃厚 | ねっとりとなめらか |
アンコウの美味しさは「部位の違い」にある
淡泊な身、弾力のある皮、濃厚な肝。
部位を食べ比べることで、
一匹のアンコウが持つさまざまな表情を楽しめます。
アンコウの美味しい食べ方・レシピ

アンコウといえば鍋が有名ですが、美味しい食べ方はそれだけではありません。
身、皮、肝など、それぞれの部位に似合う料理があります。
ここでは、家庭でも楽しみやすいアンコウの代表的な料理・食べ方を紹介します。
あんこう鍋|いろいろな部位を一度に楽しむ
アンコウ料理の代表格が、あんこう鍋です。
身や皮、肝などをひとつの鍋で味わえるため、アンコウという魚の個性を存分に楽しめます。
味付けや具材については、このあと詳しく紹介します。
アンコウの唐揚げ|ふっくらした身を香ばしく
淡泊な身を楽しむなら、唐揚げもよく合います。
衣をまとわせて揚げることで表面は香ばしく、中の身はふっくら。
鍋とはまた違った、軽やかな美味しさを楽しめます。
アンコウの煮付け|身と皮を一緒に楽しむ
淡泊な身は煮汁ともよくなじみます。
皮が付いた部位なら、やわらかな身と弾力のある皮を一緒に味わえるのも魅力です。
皮や胃袋の湯引き|食感を楽しむ
皮や胃袋は、下処理をして湯引きにする楽しみ方もあります。
ポン酢や酢味噌などを添えれば、七つ道具ならではの弾力ある食感が引き立ちます。
| 料理 | おすすめの部位 | 楽しみ方 |
|---|---|---|
| あんこう鍋 | 身・皮・肝・ヒレなど | 複数の部位を一度に楽しめる |
| 唐揚げ | 身 | 淡泊な身を香ばしく味わえる |
| 煮付け | 身・皮 | 煮汁と部位ごとの食感を楽しめる |
| あん肝 | 肝 | 濃厚なコクとなめらかさを味わう |
| 湯引き | 皮・胃袋 | 独特の弾力を楽しめる |
| 汁物 | 身・アラなど | アンコウの旨みを汁ごと味わえる |
富山のアンコウを、実際に味わってみませんか?
JF富山漁連は、「とやまグルメ・フードフェス2026」に出店します。
会場では、ご家庭で気軽に楽しめる「ボイルあんこう」を販売予定です。
2~4人前で、価格は1,000円。
鍋などに使って、アンコウならではの味わいをお楽しみください。
開催日は2026年10月24日(土)・25日(日)。
会場は富山産業展示館(テクノホール)です。
なかでもアンコウを代表する料理といえば、やはり「あんこう鍋」。
ここからは、その美味しさをもう少し詳しく見てみましょう。
あんこう鍋とは?

あんこう鍋とは、アンコウの身や皮、肝などを、野菜や豆腐と一緒に煮込んで味わう鍋料理です。
淡泊な身、ぷるんとした皮、濃厚な肝。
ひとつの鍋の中で、部位ごとに違う味や食感が重なります。
さらに、アンコウや野菜から出た旨みを汁ごと楽しめるのも魅力です。
なぜアンコウは鍋にすると美味しい?
アンコウが鍋と相性のよい理由のひとつは、さまざまな部位を一緒に楽しめることにあります。
身にはだしの味がなじみ、皮やヒレは鍋の中で独特の食感を生みます。
そこに肝のコクが重なることで、アンコウならではの奥行きある味わいになります。
あんこう鍋の味付けは?
あんこう鍋に、ひとつだけの決まった味付けがあるわけではありません。
味噌仕立てや醤油仕立て、水炊き風など、地域や家庭によってさまざまな楽しみ方があります。
| 味付け | 特徴 |
|---|---|
| 味噌仕立て | 味噌のコクとアンコウの旨みを合わせる食べ方。肝を加える方法もあります。 |
| 醤油仕立て | だしと醤油をベースにした、比較的すっきりとした味わい。 |
| 水炊き風 | 昆布などのだしで煮て、ポン酢や薬味と一緒に楽しみます。 |
あんこう鍋には何を入れる?
アンコウのほかには、白菜、長ねぎ、春菊、きのこ類、豆腐など、一般的な鍋料理で使われる食材を合わせられます。
最後に残った汁へご飯や麺を加えれば、アンコウや野菜の旨みが溶け込んだ締めまで楽しめます。
あんこう鍋に「正解」はひとつではない
味噌で濃厚に仕上げるか、醤油やだしであっさり味わうか。
好みの味付けで、アンコウの身や皮、肝を楽しめるのがあんこう鍋のおもしろさです。
アンコウはなぜ吊るして捌く?

大きなアンコウが口を上にして吊るされ、料理人がその周囲を回りながら包丁を入れていく。
アンコウ料理の世界では、そんな独特の光景を見ることがあります。
この捌き方が「吊るし切り」です。
豪快な見た目に目を奪われますが、実はアンコウの体の特徴に合った、理にかなった方法でもあります。
アンコウの「吊るし切り」とは?
吊るし切りとは、その名の通り、アンコウを吊るした状態で捌いていく方法です。
大きな鉤などに口を掛けて魚体を固定し、皮をはがしながら、身や内臓などを順番に切り分けていきます。
なぜ普通の魚のようにまな板で捌かない?
理由のひとつが、アンコウの柔らかな体と表面のぬめりです。
全身が柔らかく、表面も滑りやすいため、とくに大型の個体では、まな板の上だけで扱うのが難しくなります。
吊るすことで魚体を固定しやすくなるのです。
吊るしたアンコウに水を入れるのはなぜ?
吊るし切りでは、アンコウの口から水を入れてから捌く方法もあります。
柔らかな魚体に張りを持たせ、包丁を入れやすい状態にするためです。
豪快に見えて、実は理にかなった捌き方
大きな頭、柔らかな体、滑りやすい表面。
一般的な魚とは少し違う体を持つアンコウだからこそ、吊るして捌くという独特の方法が生まれました。
アンコウは高級魚?値段はいくら?

冬の味覚として知られ、料亭や専門店でも提供されるアンコウ。
「アンコウは高級魚なの?」「1匹いくらくらいする?」と気になる方もいるでしょう。
アンコウは食材として珍重される一方で、1匹の値段を一律に「○円」と表すのが難しい魚でもあります。
アンコウは高級魚?
アンコウは身だけでなく、皮や肝、胃袋など多くの部位を食材として利用できます。
とくにあん肝はよく知られ、冬にはあんこう鍋の食材としても親しまれています。
ただし、「アンコウならすべて同じ価値」というわけではありません。
サイズや魚体の状態、水揚げ状況などによって、市場での価格には幅があります。
アンコウ1匹の値段はいくら?
アンコウは個体ごとの大きさが大きく異なります。
そのため、値段を見るときには1匹の価格だけでなく、重量や1kgあたりの価格も確認することが大切です。
また、市場で取引される価格と、鮮魚店や通販などで販売される価格も同じではありません。
富山でも価格は一定ではありません
富山湾のアンコウも、種類、大きさ、魚体の状態、その日の水揚げ状況などによって価格が変わります。
JF富山漁連の現場でも、「アンコウなら○円」と一律に表せるような価格ではありません。
アンコウについてよくある質問
最後に、アンコウの旬や味、値段など、よく聞かれる疑問を簡潔にまとめます。
Q. アンコウの旬の時期はいつですか?
アンコウの旬は一般に冬です。
富山湾では、主に11月から3月20日頃まで小型底びき網漁で水揚げされています。
Q. アンコウは美味しいですか?
アンコウは、部位によって異なる味と食感を楽しめる魚です。
身は淡泊で上品、皮は弾力があり、肝は濃厚なコクがあります。
Q. アンコウ1匹の値段はいくらですか?
アンコウの値段は、大きさや時期、魚体の状態、水揚げ状況などによって変わります。
個体差も大きいため、「1匹○円」と一律には表せません。
Q. アンコウは高級魚ですか?
アンコウは冬の味覚として知られ、身だけでなく皮や肝、胃袋など多くの部位を楽しめる魚です。
一方、市場価格には幅があるため、すべてのアンコウが同じ価格帯で取引されるわけではありません。
Q. アンコウとチョウチンアンコウは同じ魚ですか?
食用のアンコウとチョウチンアンコウは同じ魚ではありません。
同じアンコウ目の仲間ですが、暮らす場所や生態には大きな違いがあります。
Q. 富山湾ではアンコウを狙って漁をしているのですか?
いいえ。
富山県では基本的にアンコウだけを狙った漁は行われておらず、
小型底びき網漁で、ほかの魚と一緒に網へ入ることが多い魚です。
